占いとの上手な付き合い方を知ることは自分を守ることに繋がる

「彼のことが気になってスマホばかり見てしまう」

「彼のことを考えれば考えるほど不安になって、つい占いに頼ってしまう」

「彼の気持ちや考えなど、知りたいことの”答え”スッキリしたくて占いをするのに、結果に振り回されて余計に不安になってしまう…」

このような思いから占いを使うことで、問題が解決するどころか心に空いた穴が大きく膨らみ

無意識のうちに「占い依存」「占いジプシー」と呼ばれる状態になってしまう方は少なくありません。

まず、しっかりと理解しておくべきことは「占い」は魔法ではないということです。

もちろん、化学では証明できないような奇跡としか思えない不思議なシンクロニシティ(意味のある偶然の一致)が起こり、

「そのときに必要なメッセージを受けとる」「大切な気付きを得られる」といった「魔法」のようなロマンを体感できることもあるでしょう。

しかし、「占い」が持つ力と使い方を見誤ると占いに依存してしまったり、心が不安定になってしまったりと様々な問題が生まれてしまいます。

特に、不安な時、助けて欲しい時、答えが欲しい時はこれからお話しする「占いとの付き合い方」をしっかりと心にとどめておくことで、

「占い依存」や「占いジプシー」と呼ばれる状態になることを未然に防いでいきましょう。

古典的な「占い」や「占い師」へのイメージがもたらす問題点

「占い」や「占い師」と聞くと、あなたはどのようなことを思い浮かべるでしょうか?

中世の魔女を連想させる黒いずきんをかぶっていたり、キラキラつやつやしたオーガンジーのドレスに身を包みブレスレットやアクセサリーをたっぷりつけていたり…

まるで絵本から飛び出してきたような個性的で不思議な恰好をして、不思議な言葉で運命を左右させるようなことを伝えてくる。

このような古典的なイメージを持たれる方もいるかもしれません。

映画やアニメ、漫画などエンターテイメントの世界で表現される「占い」「占い師」は、オカルティックで神秘的なイメージで描かれていることが多く、

「オカルティスト」と呼ばれる実際の人物たちの中には、個性的な方が存在するのも事実です。

もちろん人それぞれ趣味嗜好や個性も違うのは当然で、「信念」をお持ちの方もいます。

それが間違っているわけでも問題があるというわけでもありません。

「自分を知り、自分のこだわりを持って生きる」ということはとても尊いことです。

こうした「占い師」や「占い」の古典的なイメージの問題点とは、

「不思議な力や世界観だけが誇張され、人生の意味や先の未来のことを見通し、運命を預言する魔法のような存在だと思わせてしまうこと」だと私は思います。

特に不安な時、助けて欲しい時、答えが欲しい時など、心の「波」が不安定な状態時には、

こうした「魔法」「超自然的な力」「すごい力」にすがりたくなってしまうことがあるからです。

占いや占い師さんの存在によって、心の安定に繋がり、自分の足で立ち上がる力を取り戻すことが出来れば全く問題はないのですが、

心の波が不安定な時は、その響きに合わせて同じような「不安定なもの」「問題をかかえているもの」が共鳴共振し、引き合っていくものです。

不安な時、助けて欲しい時、答えが欲しい時こそ、頼るべき相手を見誤らないように気を付ける必要があるでしょう。

検索ツールとして「占い」を使うことで生じる問題

「美味しい料理のレシピ」といった情報から「こんなときどうしたらいい?」といった質問まで、

何かわからないことがあると、携帯やPCを使って検索ツールにキーワードを入力するだけで瞬時に「答え」が見つかる便利な時代になりました。

『彼の気持ち』『二人の未来』『彼が今何をしているか』など、

気になったことをまるでネット検索するような感覚で「占い」を使う方もいますが、

占いの鑑定結果に振り回されて不安が増幅されてしまったり、

「結局何もわからなかった。変わらなかった」と時間やお金、心を消耗してしまったりすることがほとんどでしょう。

そもそも、占いは「都合の良い魔法」でも「何でも知りたいことを教えてくれる検索ツール」でもありません。

「彼の気持ちが知りたい」「二人の未来が知りたい」「彼が今何をしているか知りたい」

はじめはこうした小さな「疑問」や「好奇心」から軽い気持ちで占いを検索ツールのように使用した結果、

「不安な気持ちを落ち着かせたいから良い結果を聞きたい、でも悪い結果だったら怖い…でも知りたいから占ってしまう」

「彼の気持ちは?この恋は実るの?早く答えが知りたい」

「この先生にはこう言われたけど、当たっているかわからないから、他の先生にも相談したい」

「どの占いを信じればいいのかわからない、どんどん不安が強くなってくる」

このように出口の見えない迷いの森に入り込んでしまうこともあるため注意が必要です。

「薬も過ぎれば毒となる」ことを忘れずに占いと上手に付き合っていきましょう。

不安な時、助けて欲しい時、答えが欲しい時の「占いとの付き合い方」

この世に存在するものは、それが「形あるもの」であっても「形ないもの」であっても、すべての存在に「固有の振動数」があると言われています。

「この人とは波長が合うな」

「この場所はなんだか居心地が悪いな」

こんな風に日常の中でも無意識に「自分と合うもの、あわないもの」を感じることができるはずです。

「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、似た振動数(周波数)を持つもの同士がまるで磁石のように引き合っていきます。

不機嫌な時には、不機嫌になるようなことが起こり、

上機嫌な時には、さらに機嫌をよくするような嬉しい出来事が起こるのもこのエネルギーの仕組みを知ることで、納得感が得られるはずです。

この世には「絶対」というものは存在しないため、あなたが何をどう見るか、何を信じるかによってその現実の見え方が変化します。

全てを信じることが難しくても、「そういう考え方もあるかもしれない」と仮定して考えてみると良いでしょう。

そして、どうしても無理がある、信じるのが難しいと答えが出たら、その時にあなた自身が信じたいものを選べばよいのです。

すべてはあなたの自由です。

このコラムではこの「似た者同士が引き合う」と仮定して、お話しを進めていきますね。

不安な時、助けて欲しい時、答えが欲しい時…

あなたはその響きと同じものを現実に創造しています。

「不安」が強い時は、より不安になってしまうような情報が集まりやすくなるでしょう。

「助けて欲しい」と思うときは、助けて欲しいと思うような出来事が起こりやすいものです。

「答えが知りたい」と思ったときには、あなたが心で「きっとこうに違いない」といった”答え”が目の前に現れるでしょう。

特に、「占い」は占い師さんや占いをする人の”響き”をキャッチしやすいため、

良い意味でも悪い意味でも「やっぱりな…」と思うような内容が占いの結果としてあらわれやすいものです。

「不安」な時に占いをすると、余計に不安になる占い結果になってしまったり

「どうせこの恋は実らない」「彼はきっと浮気している」と思って占いをすると、その思い込みが結果となって現れます。

例えば、タロットカードで恋を占ったときに…

悪魔(誘惑・束縛・危険・依存等の意味を持つ)カードが出たとします。

「彼は浮気しているかも」「この恋は危険かも」そう思って心臓が痛くなってしまう人もいるでしょう。

しかし、そのカードがズバリその恋の現状や相手を象徴するというわけではありません。

ましてや、「当たり」や「外れ」といったことはありません。

大切なのは、なぜそのタイミングでそのカードが現れたのかという点に注目することです。

「彼は浮気しているかも」とあなたが疑心暗鬼になっているから、

「この恋は危険かも」とあなたが思い、信じられていないから、

あなたの心の響きに合わせてそのカードが現れているのです。

この場合は、「私は今、こういった思い込みを持っている」と冷静に考え、

「それでは、私は本当は何を望むのだろう?」

「どうだったら良いんだろう?」

このように少し、目線を上げて自分の「望む方向」に視点を変えていくと良いでしょう。

そうすることで、あなたの「響き」が変わり、その変化に応じてあなたの現実にも変化が表れてくるはずです。

占いは、あなたの未来や恋の結末を決める力はありません。

ましてや、あなたの人生やあなたの運命はあなた自身で創造していくものです。

「占い」は、「あなたの思い込み」を気づかせてくれ、「それなら、どういう現実を望む?」とあなたの願いを明確にさせるためのツールだと考えましょう。

そして、しっかりとあなた自身が自分の手で未来を切り拓き望みの現実を創造すると決めた時、

「この未来を創るためにはどうしたらいい?」「私に必要なメッセージはある?」と問いかけることで、あなたに必要なメッセージを教えてくれるでしょう。

「占い」の使い方を間違えなければ、「占い」はあなたにとって最高のパートナーになってくれます。

あなたの未来を決めるのは「占い」ではなく、あなた自身

「占うたびに結果が全然違う!」

「さっきは良い結果だったのに、今は悪い結果になってしまった…」

「占い師の先生によって結果が真逆!」

このようなことも当然あるでしょう。

それもすべて「あなたはその響きと同じものを現実に創造している」というエネルギーの仕組みで説明することができます。

あなたが「この恋は大丈夫」だと心から信じて入れば、占い結果としてそれが現れるでしょう。

しかし、「でもやっぱり心配…彼は浮気しているかも」と信じれば、それが占い結果としてあらわれるだけです。

人の心には「波」がありますから、その波に翻弄されるがままに占いを検索ツールのように使ってしまったら、

その占いの結果は、あなたの「心の響き」にあわせてコロコロと変わってしまうはずです。

「占いとの付き合い方」で最も大切なことは、「占い方を間違えないこと」です。

「この恋は叶う?」ではなく、「この恋を叶えるためにはどうするべきか」

「彼は私のことが好き?」「彼は浮気している?」ではなく、「彼に愛されるためにはどうするべきか」を尋ねましょう。

「未来」はひとつだと決まっているわけではありません。

あなたの未来を決めるのは、「占い」ではなくあなた自身です。

おわりに

ファンタジー映画の中で、占い師が冒険者に旅の目的や運命を伝える場面がありますが、

多くの場合、そうした存在によって冒険者の旅路が楽になることはほとんどなく、逆にその言葉に惑わされて迷いの森をさまようことになってしまったり、問題が複雑化しまったりすることがほとんどです。

冒険者は旅を進めながら、結局は自分の手で未来を切り拓いていくことになります。

「魔法」や「預言」の力以上に、人が持つ力の方が強力なのです。

それは創作された物語の世界の話だけではなく、この現実世界でも同じことが言えます。

あなたには、自分の世界を創る力 、望みの未来や運命を創る力 、そして幸せを生み出す力が備わっています。

​「占い」はあなたの最高のパートナーになることはできても、あなたの人生をあなたの代わりに作ることはできません。

人は、その人が信じ、選び、決めたものでできています。

「どちらが正しいかどちらが間違っているか」「正義か悪か」といったものではなく、人によってその正誤も善悪も変化します。

もちろん、私が行っていることがすべて正しいわけではないでしょう。

大切なことは、「あなたが何を選ぶか」「あなたがどう決めるか」です。

あなたがあなたの人生の主導権を握っています。

不安な時、助けて欲しい時、答えが欲しい時…

自分に力がないと感じてしまうときであっても、あなたには現実を変える力があります。

どんなに難しい状況であっても、変化させることは必ずできるでしょう。

自分の力を信じるのが難しいときがあっても大丈夫。

あなたには、力があります。その力を奪うことは誰にもできません。

人の心には「波」があります。

少し前向きな気持ちになるときもあれば、また不安に襲われて気持ちが沈んでしまうときもあるでしょう。

この「波」はあって当然のことですから、コントロールしようとしたり「フラットな状態」にこだわる必要はありません。

お天気だって「晴れ」の日もあれば、「雨」の日もある。一日の間に天気が変わることだって当たり前にあります。

この自分の心の「波」をありのままに受け入れてあげること、それがあなた自身を受け入れていく第一歩です。

そこから、あなたの「力」が本来の輝きを取り戻していくでしょう。