嫉妬で心が赤く染まっているとき
好きな彼と仲良くしている女性を見た時…
自分が望んでいるポジションに立って輝いている人を見た時…
あなたにも、嫉妬心で心が赤く煮えたぎってしまいそうになった時があるかもしれません。
嫉妬心は醜く恥ずべき感情だと思う人もいるかもしれませんが、
あなたの心から生まれたものはそれがどのようなものであっても間違いではありません。
喜び、愛情、安らぎなど「ポジティブ」とラベルが貼られる感情が良くて、
憎しみ、恨み、痛み、怒りなど「ポジティブ」とラベルが貼られる感情が悪というわけでもありません。
あなたから生まれたものは、どれがたとえどのような感情であっても、すべて尊く価値のあるものです。
しかし、「嫉妬」の燃えるような感情はあなた自身もあなたの大切な存在も燃やし尽くしてしまうほどの強いパワーがありますから、その取り扱いには注意が必要です。
嫉妬心を感じたときには、その感情を見て見ぬふりをしたり、無理にやりにポジティブな感情で塗りつぶしたりせず、静かに自分の気持ちを見つめ、しっかりと向き合っていくことが大切です。
そうすることで、その嫉妬の中からあなたは次のステージに進む重要な「鍵」を手に入れられるでしょう。
心が苦しくて仕方がない…嫉妬の原因とは?
人はどのような時に嫉妬の感情を抱くのでしょうか?
一般的によく見られる「嫉妬の原因」を3つご紹介します。
自分に当てはめて考えながら、あなたの胸を焦がす「嫉妬」の正体を知っていきましょう。
嫉妬の原因1 他者比較
「あの人は私よりも幸せそう」
「私に持っていないものをあの人は持っている」
「どうしてあの人は恵まれているのに私は何も持っていないのだろう」
「あの人と比べると自分がみじめな気持ちになる」
このように他者と自分を比較して、羨ましさと悔しさの感情が渦巻き、嫉妬心となって赤く燃えてしまうことがあります。
この嫉妬心が強くなると相手への攻撃的な感情が生まれてしまうことや自分自身を否定する感情が生まれるだけではなく、
「自分は何も持っていない」「自分は不幸だ」という思い込みが強くなってしまうでしょう。
「うらやましい」「あの人は私よりも優れている、恵まれている」そうあなたの目に映っていたとしても、自分が見えているものは物事のひとつの側面に過ぎないと冷静に考えてみましょう。
この世界に完璧な人など存在しません。
あなたが「幸せそう」「恵まれている」と思えるあの人も、あなたと同じように「心」「感情」を持っています。
見た目や肩書きが違っても、あなたと同じように心を痛め、不足感や不安に悩む時もあります。
「あの人は持っていて自分は持っていない」「あの人は恵まれていて私は恵まれていない」という思い込みという呪縛から一刻も早く抜け出しましょう。
嫉妬の原因2 自信のなさ
「どうせ私なんて無理」
「あの人にはできるけど私にはできない」
「私は努力しても無駄」
「私には価値がない」
「悔しいけどどうすることもできない」
このように嫉妬の感情が生まれるのと同時に自分を否定する黒い感情が生まれてしまうことがあります。
この嫉妬心が強くなると自分を否定する感情が高まり、本当の願いを手放してしまったり大切なものを自分で壊してしまったりと自分を苦しめるような自虐的な行為に走ってしまいかねません。
「私には価値がない」「私にはどうせ無理」そう思ったときにあなたの心が痛むのは、その考えが間違っていることを心が必死にあなたに教えてくれているからです。
心の痛みに気付いたら、あなたが「無理」だと自分で決め付けてしまっているのだと冷静に受け止めることが大切です。
そして、すぐには難しくてもゆっくりで大丈夫ですから、
「自分は本当はどうしたいか」「本当は何を望んでいるのか」自分の心に問いかけて自分と向き合っていきましょう。
嫉妬の原因3 信頼の欠如
「きっとあの人は私を裏切っているに違いない」
「きっと私なんて愛されていないに違いない」
「きっと今頃あの人は浮気しているに違いない」
このように不安や疑心暗鬼から黒い嫉妬の感情が生まれてしまうことがあります。
「きっと~なはず」という思い込みによって、まるで本当のことのように相手が浮気しているという想像や相手が裏切っているという幻を作り、顔も名前も実在の人物かも不明な「相手」に対して嫉妬の感情が燃え上がってしまうこともあるでしょう。
この嫉妬心は大切な人の関係を壊してしまうだけではなく、後々から大きな罪悪感や後悔を生むことに繋がりやすいので注意が必要です。
この嫉妬の原因は、まず相手のことも自分のことも信じられていないことにあります。
特にパートナーシップでは「信じてもらう努力」と同じくらい「信じる努力」が必要になります。
「過去に裏切られた経験があるから、相手を信じられない」
「どうせ男の人は浮気するもの」
このような思い込みは、相手の問題ではなく自分自身の問題だと考え、変化したいのならそこを打ち破る覚悟が必要です。
相手を信じる努力と同じように、自分を信じる努力も重要です。
「私は浮気されても仕方ない、その程度の価値しかない」
「私はいつも裏切られるから、仕方がない」
このように思い込んでいるとしたら、自分を過小評価しすぎです。
自分を信じることが出来なければ相手を信じることができないように、自分を愛することが出来なければ相手から愛されることは難しいでしょう。
まずは自分自身を変化させることを優先的に考えましょう。
嫉妬心が教えてくれる大切なこと
嫉妬心を感じた時には、嫉妬の対象である「人物」ではなく、「何に対して嫉妬しているのか」を明確にしていくことで、あなたはその嫉妬心から大切なことを手に入れられます。
「あの人が羨ましい」「あの人に対して嫉妬心が渦巻く」と思ったら、
「あの人のどんなところが羨ましいと感じる?」と自分に問いかけてみましょう。
「いつもキラキラ輝いて楽しそうに働いているところ」
「私が片思いしている人のビジネスパートナーとして頼られているところ」
「周囲の人から信頼されていて、いつも笑顔で心に余裕がありそうなところ」
「髪型や服にもお金をかけていて、いつもきれいにしているところ」
上記のような内容に対して「うらやましい」「ねたましい」と思っているとしたら…
「いつもキラキラ輝いて楽しく働きたい」
「大好きな人と一緒に働いて頼られたい、役に立ちたい」
「周囲の人から信頼されて、いつも笑顔で楽しく心に余裕を持っていたい」
「髪型や服にお金をかけて、綺麗な私でいたい」
あなたは心の深い場所にはこのような「願い」が隠されているかもしれません。
人が誰かに対して嫉妬しまうときは、
「自分もしたいのにできていない」「自分も欲しいのに得られていない」など、「したい」のに「できていない」ときがほとんどです。
心には「望み」「願い」がちゃんと生まれているのに、「どうせ無理」「私にはできない」そう自分で決めつけてしまっているから、「ずるい」「なんで私だけ」という気持ちがこみあげてくるのです。
でも、この「ずるい」「なんで私だけ」という気持ちは、
あなた自身の「心」が、あなたが決めた「どうせできない」「私にはできない」「無理」という思い込みに対しての拒絶からの痛みです。
あなたの心は、「絶対無理」「できない」という決めつけに対して、
『そんなことない!』『できるのに!』『望ませてよ!』と全力で抵抗して、『なんでそんなこというの?』と泣きながら、悲しみながら否定しているのです。
だから、あなたが「望み」に対して否定的になると、心が悲しくなったり心が沈んでしまったりと痛みを感じるのです。
願いを叶えるために「願うこと」が必要不可欠なように、望まなければ何も始まりません。
「願う」「欲する」「希望する」ということには大きな力があります。
だからこそ、それを否定したり手放そうとするとき、あなたの「心」はそれを全力で止めようともがくのです。
『嫉妬心』も同じように、あなたの心に痛みや刺々した感情を与えることで、あなたに大切なことを気づかせようとしています。
嫉妬の対象を見れば、あなたの「本当の願い」がわかります。
あなたの目に映る世界は、あなたの心の映し鏡のようなものです。
「うらやましくてむかつくあの人」も「ずるいと感じてしまうあの人」も、あなたが心の中に封じ込めた「本当の願い」を教えてくれるために現れています。
そして、「願い」があるということは、それを叶える未来を選べるということでもあります。
「キラキラと輝いていて幸せそうな人」が現れたら、それはあなたがそうなれる可能性があるということです。
嫉妬の対象を見て、自分の本当の願いに気付いたら、「どうせできない」「どうせ無理」という「決めつけの鎖」を解いて心を自由にしてあげましょう。
そして、「私はこういうことを願っているんだ」とそっと自分の本心に耳を傾けることが大切です。
自分を肯定すること。それは自分を信じてあげることに繋がります。
あなたがあなた自身を信じることで、あなたの可能性は無限大に広がるでしょう。
おわりに
嫉妬心は時に強烈な痛みと苦しみを伴いますが、
痛みや苦しみであってもあなたに起こっていることはすべて、あなたをより良い状態へと変化させようとして起きています。
嫉妬心が生まれた時は、あなたの中の「こうしたいけど、私には無理」「本当は私はこれが願いだったんだ」という本当の願いに気付くチャンスです。
「私はこれが欲しい」「こうだったらいいのに」という自分の気持ちを認識するところから「願い」は始まります。
「私には無理」という思い込みを捨て、「私にもできるかもしれない」「ちょっとやってみようかな」と意識してみることが大切です。
「願い」を素直に受け入れ、心の中心に置くことで願いを現実化させる道が創られていくでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。